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同居人はひざ、時々、頭の上。気になるあらすじとレビュー

  • 執筆者の写真: 結城リノンが書きました。
    結城リノンが書きました。
  • 2019年1月11日
  • 読了時間: 10分

………出会いは違うけど、相手を気にする想いは………


あらすじ


ミステリー作家でもある主人公の朏素晴(みかずきすばる)は、旅行先のバス事故で亡くなった両親の墓参りをしていた時、一匹ののら猫と出会いそののら猫から着想を得て、小説の連載を続けるためにそののら猫を自宅で飼いはじめる。


素晴は、陽(はる)と名付けた猫が取る行動に翻弄されつつも、陽のと共同生活に楽しさを見出していく素晴。一方のノラの陽も過酷な環境を生き抜いてきたことで、自分に親切に接する素晴のやさしさに心を開いていく……


wikiLink https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8C%E5%B1%85%E4%BA%BA%E3%81%AF%E3%81%B2%E3%81%96%E3%80%81%E6%99%82%E3%80%85%E3%80%81%E9%A0%AD%E3%81%AE%E3%81%86%E3%81%88%E3%80%82


葬儀シーンからのスタート

物語は、両親が旅行先のバス事故で亡くなった葬儀会場からのスタートとなり、始まり早々に億劫なスタートから始まるという、今までにないアニメ構成となっています。そして、そんな中で主人公はひとり残ってしまう所からスタートとなります。


近所の奥さんたちも、心配して素晴を見守っていますが、当の本人はそこまで気にしていない様子。


編集さんと打ち合わせするも……


「この世は、煩わしいことばかり」

近くのカフェで担当編集の河瀬篤(かわせあつし)と打ち合わせしている素晴でしたが、そのカフェは人見知りの素晴にとってありえないくらいに、人気があり満席になるくらいの大入り状態。そんな中に連れ出されたものだから、素晴は苛立ちを通り越し具合が悪くなる始末……


それは、編集者の間でも有名で偏屈・人嫌い・前担当は胃炎に付き異動となり、編集部では、取扱い注意の作家としても有名であった。その実、人気があるので編集部でも、ある意味で注目の作家でもありました。


素晴が人嫌いなのには、理由があり……

子供の頃に、図書館で読書をしていた素晴に、友人が同じ本の内容を話したのが始まりでした。そして、子どもならではなのか、内容やあらすじ。ラストまで行ってしまいます。


その結果として、素晴は人嫌いとなっていました。

墓参りと猫そして……


葬儀も終え、墓参りに訪れる素晴は両親の墓で報告や、想いを語り自分なりに生きていくことを決意します。すると、お供え物を狙ったのら猫が素晴の手元に現れます。その姿は、まるでお墓からでてきたように勘違いしてしまう素晴でした。


ノラということもあり、ところどころボサボサとしている猫ではありますが、心なしか口元が母親に似ている?と勘違いしてしまいそうになりますが、慌てて否定する素晴でした。その猫の姿を見ていて、素晴にネタが降りてきたのでした。


猫の行動の全てが、物語のネタに……



両親の墓参りで出会った、のら猫を拾って帰ってきた素晴は、動物も飼ったことすら無く、友人にも驚かれるほど。そんな素晴ならでの、猫のとる行動のどれもが不思議で仕方なく見えてきます。


ある時は、仲間への連絡を取っているようにも、またある時はご近所さんに心配されるほどに興味を引き立たせられていました。縁の下にいるのら猫に注目する素晴は、警戒されていることから、アジトへの連絡通路などいろいろと想像を巡らせています。


それまで、本以外興味なかった素晴に、興味をそそられる物ができる……


それまで、本にしか興味がなかった素晴にも、猫と触れ合うことで興味が湧き、それが頭の刺激となり、執筆も進む素晴でした。そんな中、親友で外資系企業に勤務する矢坂大翔(やさかひろと)が素晴野本へ現れ、自分のうちのように冷蔵庫をあさっているのでした。


半ば、呆れ顔の素晴でしたが、3軒となりにある実家に素直にいかずに、素晴の元へ立ち寄り、さもふつうかのように冷蔵庫をあさっているのでした。その猫よりたちの悪い振る舞いに怒りますが、暖簾に腕押しで要領を得ない素晴でした。


親友の大翔は、本にしか興味のない素晴が本以外に興味を持ったことで……



そんな、自分の家も同様な行動をとるほどの仲の良い大翔は、素晴が本以外にも興味を示したことで、嬉しくなり猫にしっかり飼ってもらうんだぞとお願いするほどでした……



編集部では、扱いづらいけど人気作家



担当の篤が猫ネタのために、資料集を郵便で送付してくれますが、とうの素晴はそこまで必要としておらず、内容を確認しているとちょうど担当編集から連絡が入るのでした。


素晴にとっては、単純な“結果”で想像力を断ち切られる感覚に襲われていることで、資料集を送られても困ってしまっているのでした。そして、そのことを現在の篤は全く知らなかったことで、行き違いになってしまっていました。


篤は、可愛い顔しているのにバッサリいくよなと、素晴の辛口注文にブルーになってしまう。そして、へそ曲げて他社へ行かれるヘマをするなよ。と注文をうける程に編集部でも話題になっていました。


そして、その編集部では締め切り近くなった時の素晴には注意をしておくように、と連絡が入り、篤は疑問に思うことになりますがその理由がすぐに分かることになるのでした。


素晴は、ストーリーや情報すら自分で構想したかった




物語のシナリオなどは、自分で全て考えたい人なため横槍のように情報を持ってくる篤に、モヤモヤしているのでした。そんな姿を陽も柱の陰から覗き込んでいるのでした……


陽の覗き込む姿を追いかけた素晴は、スパイ!などと勝手に想像を巡らせその後ろを追いかけていくと、素晴の足元に猫の餌がばら撒いてあったのです。不思議に想った素晴は、きれいに片付けるといつものようにゴミ箱へと捨てるのです。


動物を飼ったことすら無い素晴には、猫の行動がさっぱり……


猫は餌を捨てたことで激怒したのか、ゴミ箱へと全力突進!。ゴミ箱を倒してまで威嚇行動をとるのでした。その姿に、素晴はなにをしたいのか訳がわからない状態になってしまっています。


そして、お約束のように作家脳が働き、これはトラップ!と想像してしまいます。不意に足元を踏ませることで、殺害するトラップという想像力が沸き起こります。その考えに、いいネタとメモをはじめる始末の素晴でした。


篤が送ってくれた資料が、意外と参考に?



それから、数日。素晴の部屋の前には、決まって猫の餌がばらまかれていることがあり、そのネタはもういいからと呆れ始めている素晴。そんな時に手に取ったのが、篤が送ってきた猫に関する資料でした。そこには……


“猫が物を持ってくる それはボスへの貢物”


の文字が。この事に気がついた素晴は、安定の小説脳が働きジュラルミンケースいっぱいに入った、猫の餌を貢物として提示するジャケットを着た猫を想像してしまう素晴でした。




もう少しで締め切りといった素晴に、皿ごと持ってくる猫……



締切まで時間がないことで、追い込まれていた素晴は食事すら忘れ没頭していました。そんな素晴の部屋の無効の廊下でゴソゴソともの音がするので、そろっと引き戸を開けるとそこには、餌箱をそのまま鼻で押す猫の姿がありました。


「皿ごと来た!」


その行動に、素晴は行動理由がわからずに困惑してしまいますが、その瞬間。立ちくらみを覚え、その場に倒れ込んでしまうのでした。


素晴が起き上がると、そこには篤がいて心配したようすで素晴のそばにすわりこんでいました。驚いたよ~と話す篤を見た素晴の視線の先には、ガラスを割って突入した痕跡のあるリビングの割られたガラスが散らかっていました。


「なんてこと、してくれるんですか!」

「いやぁ。ガラス屋には、電話しておいたから。」


呆れる素晴に、原稿の事が頭によぎります。そして、その原稿は周囲に散らばっていたメモにありました。自分で書いた記憶が無い素晴にとって、不思議に想っていると、目の前には空になった猫の餌箱がありました。


食べてしまった猫の餌にショックを受けつつ、“偶然”の言葉に疑問を浮かべます

素晴は、集中すると寝食を忘れ没頭することは、猫は知らないはず。それにその行動そのものは、ボスへの貢物として考えていた素晴でしたが、よくよくかんがえた素晴は、次第に得心が行くようになっていきます。


そんな沸き起こった疑問を、篤に相談するとそこは素晴と違いアクティブな篤。お約束のように、彼女いたんだぁ~と勘違いしてしまうのでした。そんな篤もこんな言葉を言います。


“それは、朏(みかづき)くんを心配してくれてるってことじゃないですか?”


そして、猫パートのスタート


“素敵な人間との出会いが、運命を大きく変えるって聞いたことがある”



ノラとして生きてきた陽(はる)のパートの始まりです。それまで、あくせく動き回る人間の姿を見続けてきた陽にとって、素晴の存在は“異様”そのものでしかありませんでした。


全く動く素振りのない、人間に出会ったことがなかった陽は食べ物につられて来たのは良いけど、本当に人間なのか?と疑問を持つほどに警戒していました。でも、ひどいことはしない・食べ物も毎日くれることで、疑問に思っていました。


墓であったときの陽がみた素晴も、食べていなかったこともあり不思議に思っているのでした。そして、陽は昔お世話になったトラ姉さんの言いつけどおりに、自分の食べ物を素晴に持っていくのでした。


野生で食べて生きる事が大変な事を知らない素晴は、ゴミ箱に食べ物を捨ててしまうことで猫が怒っていたのです。この事があった陽は、早く仕返し(恩返し)をしてでていこうと決意し、何度も素晴の部屋の前に、ご飯を置くようにするのです。


目の前で素晴が倒れ込んでしまう……



締切間近の追い込み状態の素晴は、当然のように寝食を忘れて没頭していることで、気を失うようにバタッと陽の前に倒れ込んでしまうのでした。その姿に、陽は昔の兄妹たちが死んでしまったときのことを思い出すのです。


素晴の大きな腕を持って、思いっきり動かそうとしますがやっぱり陽のちからでは動くはずもなく、ただ泣くことしかできませんでした。しかし、その鳴き声が素晴に届き、ようやく陽の食べ物を食べるのでした。


それでも、“作家=締切”のため、陽には疑問しか浮かばない。けど……


ようやく食べる姿を見た陽。一安心するのもつかの間。ギリギリの状態の素晴には、原稿を仕上げるのが第一目標になっていたため、メモ帳にペンを走らせるのでした。その行動に、疑問しか浮かばずに戸惑ってしまう陽でした。


書き終えた素晴は、そのまま気絶。もしくはスイッチをOFFにするかのようにばったりとその場に眠り込んでしまいます。その姿に驚きつつも、ほっぺに触れた陽はその確かな温かさに、あんどするのでした。


無事、仕返し(恩返し)を果たした陽。出ていこうとしますが……



台所で、上のたなを探っている素晴の姿をじっと見る陽。そして、ちょうど目線のあった素晴の脳裏には、篤の言ったあの言葉がよぎるのでした。“心配だから”というあの言葉を。


そんな素晴の手には、マグロの缶詰を見つけ手に取り、これがあったのか。と取り出すのです。それを見ていた陽は、お約束と言わんばかりに……


「それ!昔、一度だけもらったことある。すごくおいしいやつ!」


しかし、動物を飼ったことすら無い素晴にとって、猫のコロコロと変わる行動に振り回されつつ、そんなに腹減ってるのにと想いを寄せ始める素晴でした。一方の陽は、単純にご褒美をもらって、出ていく決意があっさり揺らいでしまうのでした。


Schrödinger's Cat addingゴトリンゴさんによるアンノウンワールド

明るい店舗のいい曲と、ノリの良い曲はアニメを演出してくれます、エイベックスによる優しい曲調と、オープニングのこの曲でより物語の世界観を広げてくれます。


南條愛乃さんによる、君のとなり わたしの場所」


オープニングのアップテンポの早い曲調に反して、エンディングでは、ゆっくりとした曲調で、ゆっくりとした曲で一歩一歩進んでいく感じの曲調になっています。


Avex・ゼロジー。原作みなつきさんによるゆるく心温まる物語


ここまで、心温まることで原作も有名な作品。同居人はひざ、時々、頭の上のレビューを書いてきました。ほっこりする曲調と展開、そしてネコ側の視点で描かれていることで、あたかも猫が話せるようになったかのような錯覚に陥ります。


勘違いしてしまいそうになる、飼い主とペットの関係をここまでコミカル・ファンタジーに取り上げてきたはなかなかありません。今後の展開に注目しつつ見ていきたいと思います。


第1話の名シーン

第1話の名シーンは2つあり、倒れてしまったときに陽が持ってきていた食べ物をひとつかみ食べ、締切に間に合わせバタッと倒れた所に添い寝するシーン。もうひとつは、出ていくつもりだった陽がマグロの缶詰に反応してしまった所になります。


最後まで見ていてただきありがとうございました。



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